こんにちは、Halenaです。
今回はオーストラリアで初めて家を買うときに活用したい制度や特典について書いてみたいと思います。
私も近い将来、タスマニアでマイホームを持ちたいと思っているのですが、オーストラリアの不動産は今とにかく高いです!(日本の地方だと家が2軒買えそうなくらい...)
ここ10年くらいで2倍ほど不動産価値が上がった感じで、近所にも億越えの家もあったりします...
なので早くマイホームを手に入れるには、しっかり正確な情報を調べて、購入までの計画を立て、使える制度はすべて活用することが大事だと思っています。
私が家を購入するのは1〜2年ぐらい先の予定なので色々と調べて準備している最中ですが、調べたことをまとめておこうと思います。
First Home Guarantee (FHBG)
はじめに、オーストラリアにはFirst Home Guarantee (FHBG)と言ってマイホームを早く購入できるよう支援する制度があります。
通常は物件の購入時には最低でも物件価格の20%の頭金を用意する必要がありますが、初回物件購入者(ファーストホームバイヤー)の場合はFirst Home Guaranteeのもと、5%の頭金で購入することが可能です。
通常だと物件価格の20%の頭金がない場合、Lenders Mortgage Insurance(住宅ローン保険)を追加で支払いローンを組むことになりますが、初回物件購入者の場合はこの保険の支払いが免除されます。
対象者の条件は以下の通り。
- 18歳以上のオーストラリア市民および永住者(カップルで購入する場合は両方ともどちらかである必要があります)
- 過去10年間に住宅物件を単独または他者と共同所有していない
- 年収が年間$125,000までの独身者および年間$200,000までの結婚または事実婚のカップル
自分が適用されるかどうかは、Eligibility Toolを使って調べることができます。
他にも覚えておきたいのが、地域によって購入できる物件価格の上限があるということです。上限価格は、Property Price Cap Tool を使って地域ごとに確認することができます。
各州政府から受け取れる特典
オーストラリアで初めて居住用の家を購入する人は、オーストラリアの各州政府からも補助金や税金の免除、割引などのさまざまな特典を受け取ることができます。
最初の一度きりしか受けることができないため、初めてマイホームを購入するのであればこれを活用しない手はありません!
なお特典内容や対象物件は、オーストラリアの各政府によって条件が異なるので各州政府のウェブサイトを確認しましょう。
First Home Owner Grant(補助金の給付)
タスマニア州の場合、$10,000が支給されます。対象物件は、新築でオフザプランの物件などが含まれます。
対象者は、18歳以上で、購入者(カップルの場合はどちらか1人)が永住権もしくは市民権保持者で、過去に不動産の購入歴がないこと。
また、購入もしくは建物の完成から12ヶ月以内に入居し、最低6ヶ月以上住み続けることが条件です。
さらに詳しい条件や申請方法などは以下のリンクから確認できます。
First Home Owner Grant: https://www.firsthome.gov.au/
Duty Relief for first home buyers(印紙税の免除、割引)
タスマニア州の場合、初回物件購入者が既存物件を購入する際に印紙税(Stamp Duty)が免除もしくは割引されます。
例えば、2026年6月30日までに$750 000以下の既存物件を居住用に購入すると、印紙税が全額免除されます。
対象期間や物件価格は随時更新されていくため、上記リンクから州政府のウェブサイトをチェックすることをお勧めします。
頭金を用意するために活用したいもの
ここまでマイホームを買うと利用できる制度について説明しましたが、次は家を買うための頭金を用意するために活用できるものについて紹介します。
First home super saver scheme(FHSS)
ファーストホームスーパーセイバー(FHSS)は、初めて住宅を購入する人が頭金をスーパーで貯蓄できるよう支援する政府の制度です。
スーパーに入金すれば確実に増えるというものではありませんが、優遇税制が適用されるので、頭金を早く貯めることができる可能性はあります。
頭金として引き出すことができるのは、サラリーサクリファイス(給与からの天引き)、もしくは税引き後の給与から個人で積み立てたものに限定されます。
そして毎年15,000ドルまで、合計50,000ドルまで積み立てることができ、この積み立てた資金は物件の購入の準備ができた時に引き出すことができます。
もし誰かと一緒に家を購入する場合は、その人も50,000ドルを積み立てていれば、合わせて最大100,000ドルを頭金に充てることができる可能性があります!
FHSSを活用して将来どのくらいの頭金を節約できそうかは、FHSS scheme Calculatorを使って計算することができます。
さらに詳しい情報は、Australian Retirement Trustの記事をご確認ください。
How to save for a first home in super: https://www.australianretirementtrust.com.au/newsroom/saving-for-home-in-super
ちなみに私たちの場合は、将来の頭金に充てるため、銀行への預金の他に毎月コツコツとスーパーに積み立てていくようにしています。
金利の高い銀行への預金
不動産の購入となると色々な費用がかかってくるかと思うので、私たちはスーパーに積み立てるだけでなく必要な時にすぐ引き出せるよう銀行へも毎月貯蓄するようにしています。
私が使っているのは、オーストラリア居住者ならご存知であろう、5.5%という高い年利を誇るING銀行です。
オンラインバンクなので1日あればすぐに口座開設できるし、アプリも使いやすいのでオススメです☆
金利が高いので、NISAで積み立てた日本円も豪ドルに替えようかと考え中です 。

(2025年6月追記)これから家を買う予定の人に朗報です!!
連邦政府から新しいスキーム「Help to Buy」が発表されました!⭐️
これによってオーストラリアで家を買うハードルがぐっと下がりそうな予感です。
Help to buyスキームとは
まずこの制度は、新築住宅の購入価格の最大40%(中古住宅の場合は最大30%)を政府が拠出し、残りの部分(例えば60%)をローンを組むなりして購入できる制度です。そして2%の頭金で購入可能。
その見返りとして、政府はその拠出した分を共同で所有しますが、私たちが家賃や利息を支払う必要はありません。長期にわたって、もしくは不動産を売却する際に、政府の取り分を買い取ることは可能です。
なので政府が家を共同所有している場合は、将来的に家を売却する時に政府との間で利益を分配する必要が出てきます。
制度のメリット
やはり大きなメリットとしては、2%の頭金のみで家が購入でき、ローン負担が減る点かと思います。
そしてFirst Home Guarantee (FHBG)や各州政府が用意している特典との併用ができるので、そうなると初期費用の負担もかなり楽になります。
制度 | 制度の内容 | Help to Buyとの併用可否 |
---|---|---|
Help to Buy (連邦レベル) | 連邦政府が最大40%(中古住宅の場合は最大30%)を拠出 | Yes - Help to buy制度そのものなので。 |
First home guarantee(連邦レベル) | 頭金5%で購入可、そしてLenders Mortgage Insuranceの免除 | No - Help to buy制度と内容が被るため。なお、Help to buy制度のもと、LMIは免除される可能性があります。なぜなら政府が最大40%まで拠出するので。 |
First home owner grant(州レベル) | 補助金の給付(現在タスマニア州の場合、$10,000) | Yes |
Duty Relief for first home buyers(州レベル) | 印紙税の全額免除、もしくは一部割引 | Yes |
Help to buyと各州で用意されている補助制度が併用できるかどうかは、各州政府のサイトなどで確認してみてください!
制度のデメリット
上述した通り、政府が家を共同所有している場合は、将来的に家を売却する時に政府との間で利益を分配する必要があります。
また下記にもまとめた通り、所得制限や家の価格上限があるので高額な住宅は対象外です。
デメリットというか大事なポイントとしては、
2025年から2028年の4年間で合計40,000件のみ(1年間あたり10,000件)、そしてその10,000件が各州に振り分けられるので1州あたり1000~2000件しか応募できる住宅が無いということです!なので早い者勝ち!
2025年後半にHousing Australiaから申請できるようになる予定なのでアップデートに注目です!
誰が適用されるの?
気になる適用条件はこちら↓
適用条件
- 18歳以上のオーストラリア市民(永住権保持者は対象外)
- ファーストホームバイヤーもしくは現在不動産を所持していない人
- 年間$100,000以下(個人の場合)、もしくは$160,000以下(カップルの場合)の所得の人
- 最低2%の頭金の用意ができている人
- スキームの対象となる住宅の価格の上限を満たしていること(例えばホバートなら上限$700,000)
- 購入した家に主な居住地として住むこと
適用条件などは度々アップデートされているので最新情報はHousing Australiaなどのサイトでご確認ください!
最後に
新しい土地でマイホームを買うとなると分からないことも多いし、今はとにかく家の価格が高すぎるので、買うにはどう準備ができるか、そして買った後に後悔しないようにと自分なりに調べたことをまとめてみました。
政府からもらえる手当は全部もらっておいた方がいいと思うし、そのためには周りに不動産を買った人がいれば直接話を聞いてみることやしっかり自分たちで情報収集することが大事かな〜と思います。
私たちの場合、オーストラリアで最初に買う家は一生住むつもりではないですが、それでも人生の中で大きな買い物になることに変わりありません!
できれば来年か再来年中には買いたいと思っていますが、その前に永住権を取得することを目指していきたいと思います!